今回紹介するのは、家庭用ゲーム機ソフトとして全シリーズ400万本を越えるヒット作『モンスターファーム』のパソコン版。その名も『モンスターファームオンライン』です！　ゲーム中になんらかの光ディスクを読み込ませ、そのディスクからモンスターを誕生させるという、新しいコンセプトが話題を呼んだゲームです。大ヒットゲームがパソコン版になり、しかもオンラインということで、さっそく体験レポートをお送りします。

『モンスターファームオンライン』は、開発がテクモで運営がゲームポット。両社がガッチリとタッグを組んで開発された意欲作。なんでもテクモはこのゲームのために、ゲーム本体だけでなくサーバープログラムまでも自社開発したそうな。意気込みが感じられますね。
一方、運営を手がけるゲームポットと言えば、多くのオンラインゲームを運営中の、いまホットなネットゲーム会社。『スカッとゴルフ パンヤ』とか『CABAL ONLINE』とか『ファンタジーアース ゼロ』とか『トキメキファンタジー ラテール』とか『君主online』とか、多ジャンルのゲームを大量運営中。オンラインゲーム運営のノウハウはバッチリって感じ。これは期待できますね！

▲ゲームポットの公式サイト。右下には当社が運営中のゲームがずらり！

▲『モンスターファームオンライン』のオフィシャルサイト。現在オープンベータテスト中なので、誰でも参加できます。

さて、前置きが長くなりましたが本題の『モンスターファームオンライン』の話に軌道修正しましょう。本作はゲームポットのIDを持っていれば、簡単に始められる。前述したゲームのいずれかを遊んだことのある読者は、同じIDを使って公式サイトにログインし、『モンスターファームオンライン』のニックネームだけを取得しましょう。もしも、いままでにゲームポットのタイトルをプレイしたことがない人でもご安心を。新規会員登録も無料なので、サクッと済ませて遊びましょう。とってもカンタンですよ！

登録とゲームソフトのインストールが終わったら、いよいよゲーム開始。まずはキャラクターの作成から。キャラクター作成は既存のMMORPGと同じように、名前やボディータイプ、髪型、肌の色などを設定。パパッと作れます。なお、本作では最大3体までキャラクターを作れるようです。

▲クライアントを起動すると、パッチのダウンロードが始まる。全自動なのでお茶でも飲みながらじっと待つとヨカです。

▲キャラクターの作成画面。名前を入力したら、ボディータイプやフェイスタイプなどを選択。すべて選び終わったら「決定」をクリック。

キャラクターの作成を終えてゲームを始めると、自分のファームからスタートする。ココは自宅のような場所。アイテムを飾ってカスタマイズしたり、将来的には友だちを誘ってホームパーティー（ファームパーティー？）をすることもできる。序盤は殺風景だけど、今後はどんどん華やかになっていくようだ。
ファームには、ひとりのNPCが立っている。助手であるこのNPCと会話をすると、今後の進め方について教えてくれる。さっそく話を聞いてみると、「ファームの外にある神殿へ向かえ」と言われた。では出発しま〜す！

▲これが自分のファーム。まだなにもない更地。助手と会話をして次へ進みましょう。

神殿では本作の肝であるモンスターを誕生させられる。初期段階で作れるモンスターのタイプは全5種類。シカのような「アンテロ」や、『モンスターファーム』シリーズではおなじみの「ライガー」、妖精のような「ディナシー」など、個性的なモンスターが揃っている。これらのモンスターは能力や成長スピードが異なっている。

▲モンスターの選択画面。特徴が書かれているので、よく読んでから決めるべし！

いろいろ悩んだ挙句、今回はライガーを選択した。理由は見た目がカッコイイから。そして、好きなモンスタータイプを選択すると、自動的にパソコンのドライブが開き、CDやDVDを入れるように促される。 市販のCDやDVDならなんでもモンスターにしてくれるのだが、さて……なにを入れようか。

ワタクシが選んだ光ディスクは、近未来テクノポップユニット「Perfume」の『Perfume 〜Complete Best〜』（の特典映像DVDではなく音楽が収録されているCDのほう）。なぜこのディスクを用意したのかと言うと、極度なPerfumeのファンだから。では、いったいPerfumeのどこが気に入っているか……と、この話を書き始めるとコラムの内容がPerfumeの話題だけで終わってしまう恐れがあるので、今回は割愛させていただきます。（でも、ほんと、いい曲ばかりなので読者のみなさんもぜひ聴いてください）

▲Perfume〜Complete Best〜
(DVD付) [CD+DVD]3,000円
徳間ジャパンコミュニケーションズ

ディスクの読み込みは一瞬で終わった。このディスクから産まれるライガーのステータスは、「器用さ」と「集中力」、「ちから」が高めで、「精神力」が低かった。「素早さ」もボチボチ。ホンモノのPerfumeのパーソナリティーとは真逆な感じが否めないでもないが、それはそれ。ヨシとしましょう。 続いて名前をつけたら完了。プレイヤーの足元には、かわいい子供のモンスターが現れた。プレイヤーが歩くと、ひょこひょことライガーもついてくる。実にかわいい！　癒される!!　このままずっと子供のままでいてほしい。育たなくていいから。

▲これが生まれたてのライガー。う〜ん、かわいい！　動物好きにはたまらないですね。

モンスターを誕生させたら、もう神殿には用はない。続いて向かうのは「シディララマ」の街に住む長老の家。この街もファームから直接移動できた。街に入ると目の前には長老が立っている。長老の言うことを聞いて行動すると、『モンスターファームオンライン』についていろいろ学べる。チュートリアルも用意されているので、しっかり学んでおいた。

▲チュートリアルを請けると、戦闘ステージへ移動する。反撃してこない「ニャーニャー人形」を相手に戦闘方法を学ぶ。

特に重要なのは戦闘について。このゲームは戦闘が独特なので、慣れないとなかなか難しい。よくあるMMORPGは敵をクリックすれば勝手に攻撃をするが、『モンスターファーム』は違う。戦闘はすべてパートナーのモンスターを使って行なうので新鮮ですよ。

ひととおりのチュートリアルをこなしたら、ようやく自由に冒険ができる身となった。さっさと街の外に出たいのをガマンして、まずは街の散策から始めた。街は階層構造になっていて、あちこちに商店が建っている。店は雑貨屋、食材屋、仕立て屋などの種類がある。また、その他にクエストをくれるNPCもいる。街は広いがマップ機能があるので、迷うことなく散策できるぞ。

▲街はすっきりとしていて見やすい。マップを頼りにあちこち歩き回ってみよう。そして、請けられるクエストはすべて請けておくといいぞ。

街のなかをひと通り歩いたので、いよいよ街の外へ出発。門から外に出るときには、どこを冒険するのかを選択するウインドーが表示される。しかし、始めたばかりのキャラクターでは行動できるマップが限られているため、今回はもっともカンタンなところから初めてみた。
今後レベルが上がって、いろいろな土地を冒険できるようになったら、選択できるエリアが広がるのだろう。そのときに、いちいち歩いて移動するのではなく、パパッと選んだ土地にジャンプできるのはウレシイ機能だと感じた。早く使いこなせるくらい強くなりたい〜。

▲今回向かったのは「ルセタラ丘陵」のレベル1。ブリーダーランクによって、行動範囲は決められる。

街の外に出ると野性のモンスターがいる草原のような場所に出た。敵のモンスターはレベル1なので、まずはここで戦闘に慣れろというコトなのだろう。では、先ほどチュートリアルでバッチリ覚えた戦闘方法を使ってバトル開始！

『モンスターファーム』の戦闘は、プレイヤーとパートナーのモンスターがひと組になって戦う。しかし、ブリーダーはモンスターに指示を出すだけなので、戦闘中は手を出せない。モンスターは攻撃スキルを使って戦うのだが、すべての技は近距離用・中距離用・遠距離用の3種類に分かれている。技が使用できるのは、対応している距離に敵がいるときのみで、もしも技の発動可能距離と敵の距離が異なっていた場合は、技がヒットしないという仕組みだ。そのため、モンスターと敵との距離にはつねに気を使う必要がある。敵の種類によってはちょこちょこと動き回るタイプもいるため、戦闘中は気が抜けない。もちろん、敵が繰り出す技も同じ仕組みなので、こちらが移動して攻撃を避けることも可能。つねに敵とモンスターの距離を把握し、戦略的に戦うことができるワケだ。

▲距離に適した技を発動すれば、ダメージを与えられる。自分のモンスターのライフがなくならないように、注意しながら戦おう。

文章で紹介すると困難に聞こえるかもしれないけど、実際に遊べばスグに理解できる。何度か戦ったら戦闘に慣れてきて、サクサクと敵を倒せるようになってきた。技を使って攻撃をすると、その技に応じた習熟度が増えてゆく。さらに次々と倒していたら、モンスターがへんな鳴き声を出すように……。
なにかヘンなのでモンスターのウインドーを開いてみると、満腹度が下がっていた！　『モンスターファームオンライン』のモンスターは生命力を示すライフ（要するにHP）の他に、満腹度の数値も注目しなければならないのだ。満腹度を一定に保つには、定期的にモンスターに餌を与えればオーケー。

本作には、肉や魚、野菜など、多くの種類の餌が登場する。餌はモンスターを成長させるための重要なアイテムだが、種類によってモンスターの育ち方が異なる。しかし、どの餌を与えればいいかはプレイヤーによってさまざまなので、一概にはなんとも言えないらしい。ワタクシのモンスターは近接戦を強化させたいので、「ちから」が上がる肉を与えた。餌が影響を及ぼすのはモンスターのパラメーターだけでなく、外見にも関係するようだ。角が伸びたり毛色が変わったりと、いろいろな作用があるらしい。今後、どのような進化を遂げてくれるのかが楽しみ。

▲街の食材屋を訪れると、多くの餌が販売中だ。自分のモンスターが喜んで食べそうな食材を買おう。

街の外でしばらく戦って疲れたので、街に帰ってきた。すると、広場には大勢のプレイヤーが集まっていた。なかにはとてもデカいモンスターを連れている人も！　どれくらいプレイしているのかはわからないが、装備品で目立つモンスターを連れている人もいる。いままでは自分のかわいい赤ちゃんライガーが気に入っていたけど……こんなデカいのを見せられたらうらやましくなる。おーし、これからは「癒し」は捨てて、ガシガシ育てるスパルタブリーダーに転身するぞ!!