お店や施設の住人のお話　〇ぺりこ＆ぺりみ１〇

〇ぺりこ＆ぺりみ〇
エピソード１「ぺりこの恋の予感」

【１話】
ぺりこ：はぁ……
○○さんは恋をしたコトはおありですか？
恋ってふとしたコトから始まると思うんです
ほんの些細なきっかけから…
あ、いえ 今朝ぺりおさんに、
「やあ! おはよう!」って…
あいさつされちゃったんです!
いつもはただの「おはよう」だけなのに…
これってなんでしょう？
もしかしてぺりおさん、わたしに…？

ぺりみ：ふーっ……
いやぁ…妹のぺりこにも困ったもんだワ
男を見る目がぜんっぜん無いんだから!（いや、もうマジで）
それもこれも今までぺりこに近づいてくるバカな男達を、
片っ端から追い払ってきたあたしのせいなのかもしんないけど…


【２話】
ぺりこ：うーん……
ぺりおさん…
今度という今度はマチガイありません…!
きっとわたしに…
そっ!
そんなコト…!
…でも、おそらくそうなんじゃないかなって
だって、こないだぺりおさんたら、わたしの顔をじっと見てたんですよ…
それでね？
わたしがぺりおさんの方を見ると、さっ、と目をそらしたの!
これは絶対に恋の始まりとしか思えません!

ぺりみ：はぁーっ……
いや、ぺりおのバカに言われちゃったのよ!（あーッ、ハラたつー!!）
「ぺりこちゃんとぺりみさんってホントに姉妹？」って…
ふざけんじゃないわよ!!　どっからどーみても姉妹でしょ!
って怒鳴ったら、
アイツ、首をかしげて飛んでっちゃった（ったく、もう…）
顔見りゃあ一目瞭然でしょ？
そっくりの姉妹だっつーの!


【３話】
ぺりこ：はぁー……
今朝はぺりおさん、わたしにあいさつしてくれなかった…
どうしよう…？
わたしってば、何かしちゃった？
まだ何にもしてないのに、もう、ぺりおさんに嫌われちゃったのかしら…

ぺりみ：バカな男とオトメな女…か
うるっさいわね!
なんでもねえっつーの!（ホントによー…）
なんでアタシがあの二人のコトで、
仕事中もアタマ悩ませなきゃいけないワケ？？
世の中マジでどっか間違ってるワ…（ちっ…）


【４話】
ぺりこ：フーッ……
よかった…
今朝はぺりおさん、わたしにあいさつしてくれました!
嫌われたなんて思ってたのは、わたしのカンチガイだったみたい
フフフ… そりゃそうですよね!
だってわたし、まだホントに何にもしてないんですもの…

ぺりみ：あーあ……
妹の恋愛に口を出す気はさらさらないけど、
バカな男と一緒になっても、
シアワセになんかなれるワケねーじゃん!（ホントによー）
でもさー…
さすがにこんなキツイことぺりこには言えねーし、（だって…ねぇ）
あー、もう、クソッ!
なんで分かってくんないのよー!（ちくしょーっ!!）


【５話】
ぺりこ：はー……
姉さんったら、ぺりおさんのコトをあんまりよく思ってないの
あんなに爽やかな人なのに…
見た目とウラハラに姉さんはすっごくしっかりしていますから、
他人の評価はどうあれ、
わたしは姉さんのコト、ソンケーしてるんですけど…

ぺりみ：ムー……
女の人生の正解ってさ…どんななんだろね？
バカでもスキな相手と一緒になる、が１つめのパターン…
バカな相手は断固拒絶し続ける、ってのが２つめのパターン…
ま、子どもにゃ分かんねーだろうけどさ（いや、マジで）


【６話】
ぺりこ：ふぐぅ〜……
昨夜ぺりおさんのユメを見ちゃったんです…
ユメの中でわたし、ぺりおさんとデートの約束してるんですけど、
風が強くって待ち合わせの雲の上になかなかたどりつけないの
そんなコトはありませんよ
ユメの中ではわたし、飛ぶのだってスゴイんですから!
つばさを広げてバサバサすると、あっというまに雲の上!
ぺりおさんとふわり、青空ランデブーなんです♪
はーっ……
ユメの中のわたしみたいに積極的に振る舞えたら、
この想いも一方通行じゃなくなると思うんですけどね

ぺりみ：はー……
いや、最近思うワケよ…
いくらバカな男だろーが、そいつのコトをどうしても好きだっつーなら、
それはそれで許してやるしかしょーがないか…なーんて、さ
いやぁ…ぺりこのヤツが寝言でさー
「ぺりおさん、ぺりおさん」って、
言ってんの聞いたらなんつーかね…
本人が幸せだったら、そーゆーのもアリなんじゃないかって、
不覚にも思っちゃったりしたワケよ…（アタシもまだまだあまいワ!）