Vol.68:SFと武侠の世界観が融合した異色MMORPG『カオティック・ブレイン』
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Vol.68:SFと武侠の世界観が融合した異色MMORPG『カオティック・ブレイン』
今回紹介するタイトルは、SeedCの運営するMMORPG『妄想極限 カオティック・ブレイン(以下、カオティック・ブレイン)』。香港の武侠作家、黄易の小説をモチーフに、武侠世界にSF要素を採り入れたタイトル。ちなみに武侠小説とは、義を重んじ、武術に長けた主人公が活躍する中国の大衆娯楽小説で、多くの人に親しまれているジャンルだ。
また、本作はかつて『ハルカ -WONG-YI's stories-』として運営されていたタイトル。それが昨年9月の大型アップデートを機に、タイトルを『カオティック・ブレイン』に改め、さらにイメージイラストも大幅に刷新。その思い切ったリニューアルぶりで周囲の度肝を抜いた作品なのだ。リニューアル以降、MMORPGでは唯一無二の存在感を放っている本作。果たしてどんな作品なのか、プレイ序盤のレポートをお贈りしたいと思いマス。
舞台は近未来。博士と主人公キャラはタイムトラベル中の事故に巻き込まれ、隋朝末期の古代中国に降り立つ。ふたりは未来に帰るため、壊れたタイムマシンを修理するために奔走する、というのが序盤のストーリーだ。『カオティック・ブレイン』のメイン舞台は古代中国でありながら、主人公のほかに時空を行き来する存在もいて、SF要素も加味されている。中国のオリエンタルな風景のなかにロボットやバイクが存在する、アンリアルな世界でプレイしていくのだ。
プレイ序盤は"揚州城"を拠点に冒険を進めていく。城下町には、多くの住人がいてクエストを持っている。初期のクエストは、ゲームの各種サービスの紹介を兼ねたものも多いので、積極的に受けていこう。序盤は町の中で完結するお使い系クエストがメインで、次第に城外でモンスターを討伐していく狩り系クエストに移行していく。
『カオティック・ブレイン』の移動や戦闘はマウスのみで行なえるカンタン操作。戦闘はターゲットをクリックするだけで自動的に進行し、ショートカットに登録したスキルを発動しながら戦う。また、戦闘に用いる武器は刀、剣、拳、槍、棒の5種類。それぞれに会心率アップや攻撃速度アップなどの特性と、発動できる武器スキルの効果が異なる。初期武器があらかじめ用意されているので、プレイスタイルに合った武器を選択しよう。
モンスターを倒すと、経験値と一緒に"悟り"を得られる。悟りはスキルを習得するために必要なポイントで、任意のトレーナーの元で規定ポイントを消費して新たなスキルを覚える。スキルによってはレベルが設定されていて、上のレベルになるほど高い効果を得られる反面、習得の際に要求悟りポイントが増えていく仕組み。手持ちの悟りポイントとスキル構成を検討しながら、計画的に育成プランを練っていくのだ。
スキルは5種類の武器スキルのほかに、基礎パラメーターを上昇させる共通スキル、精神スキルが存在する。精神スキルは、攻撃に特化した"魔道"、ステータスを上昇させる"剛道"、回復や蘇生を行なう"陽動"の3種類からひとつを選択する専門スキル。レベル5になると受けられるクエスト"おもうままに"を達成することで、習得の機会が与えられる。このように本作のキャラ育成は、装備武器と武器スキル、精神スキルなど、幅広い選択肢が用意されているのだ。ちなみに戦闘で減ったHPやSPを回復する"瞑想"を行なうと、一定時間ごとに少しずつ悟りを得られる。プレイの合間に放置してもキャラを育成できるぞ。
『カオティック・ブレイン』の世界では、生産活動も盛ん。レベル12から運用可能な採集ロボットを使って資源を調達し、武器や防具を作れる。作った装備アイテムは合成や強化も可能だ。また、ゲーム内で各プレイヤーが自分の家"ハウス"を持てる。ハウス内をデザインしたり、設置する家具や内装パーツも生産できる。プレイヤー投票によるハウスコンテストも開催されているため、揚州城ではプレイヤー自慢の我が家が多数披露されているぞ。
プレイヤーはレベル10になるとペットを持てるようになる。ペットはコミカルなものからグロテスクな外観まで多彩、アイテムを割引価格で購入できたり、騎乗して移動スピードをアップしたりと、便利な効果を持っている。アイテムで進化させたり、ペット専用スキルを覚えさせることも可能なので頼りになる存在に育てられるのだ。メインのキャラ育成に加え、多彩な要素が用意されているボリューム満点の内容だ。
日本国内で運営されている多くのMMORPGは、美少女イラストを前面に出したタイトルが多い。かつて『カオティック・ブレイン』がタイトルを変える前の『ハルカ -WONG-YI's stories-』も、同様に美少女イラストのメインビジュアルだった。それがリニューアルを機に、以下のイメージイラストに刷新されたのだ。美少女イラストから一転、劇画調の濃すぎるイラストへの変更。これほど突き抜けた方向性の転換はないと思う。イラストを担当したのは、金子ナンペイ氏。油彩タッチで趣深いテイストが氏の持ち味で、ポスターや書籍カバーイラストなど、リアル路線のなかにコミカルさを同居させたポスターやジャケットなどを手がけている。そんな金子氏がまさか武侠MMORPGのイメージイラストを描くとは、誰も想像できなかったはず。オンラインゲームのイメージはライト・カジュアル路線が主流。そんななかで本リニューアルの衝撃度を例えるなら、あっさり柚子風味のつけ麺を注文したら、超濃厚な油そばが出てきたくらいの驚き。わかりづらいか。さておき、結果としてほかのタイトルと比べて抜群のインパクトとオリジナリティを放つことになった
現在運営しているオンラインゲームは、カジュアル感を打ち出そうとするばかりに、やや乱暴な表現をすると、どれも似たような印象に落ち着いてしまうタイトルが多い。そのなかで個性的なイメージイラストやアイテムにバイクを登場させるなど、確信犯的に"B級感"を打ち出している『カオティック・ブレイン』は、ひときわ異彩を放っているタイトル。本コーナーを読んでほかのタイトルとは違う何かを感じた人は、ぜひカオティックな世界を体験してもらいたい。
そんな『カオティック・ブレイン』では、4月30日まで"新規強化月間"キャンペーンを実施している。期間内に登録とキャラ作成を行なうと、ゲーム内アイテムをもらえたり、ランダムでアイテムをゲットできる"がらっチャ!"のレアアイテム出現確率アップなど特典満載なのだ。
ライター経歴
小松ヌンチャク
1976 年長野県生まれ。アスキー、エンターブレインより刊行されていたパソコン誌『テックウィン』編集部に在籍した後、フリーランスとなる。現在プレイしている MMORPGは『大航海時代 Online』と『World of Warcraft』。どちらもサービス開始初期から遊んでるのに、まったくキャラが育たないのはどういうことか悩み中。
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