ゲーム? それとも楽器? 『Wii Music』の魅力とは?
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ローリング内沢のゲーム イズ ノット オーバー
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ステージ172:ゲーム? それとも楽器? 『Wii Music』の魅力とは?
なんとなく気にはなっているけど、なかなか買うきっかけが見つからないゲームってありません? ボクの場合、そういうのがけっこうあるんですよねえ。機会を逃して購入するのを見送ってしまったゲームは数知れず。今回紹介する『Wii Music』(Wii 任天堂 2008年10月16日発売 5800円【税込】)もそのひとつになってしまうところでした……。
「『Wii Music』ってWiiリモコンやヌンチャクを振って楽器を演奏するだけでしょ?」とたかをくくっていたんですが、3歳になる息子が『Wii Music』のテレビCMを見て「やってみたい!」というので、「それじゃせっかくだから……」と買うことに。で、プレイしてみるとこれが意外にも楽しい(失礼!)。
みなさんご存じかと思いますが、『Wii Music』は、Wiiリモコンやヌンチャクを振るだけ(またはボタンを押すだけ)で、弦楽器、打楽器、管楽器など60種類以上ものさまざまな楽器を手軽に演奏することができる音楽ソフト。
画面上に流れるリズム記号に合わせてボタンを押していく既存の音楽ゲームとは異なり、音を鳴らしたいタイミングでWiiリモコンやヌンチャクを操作し、自分流の演奏を楽しむことができるのが特徴なんですよね。
さらにWiiリモコンやヌンチャクの特性を活かし、ギターならギタリストらしく、ドラムならドラマーらしく、ピアノならピアニストらしい動きで、"なりきり演奏"できるのも面白さのひとつ。
音程などは自動で調整してくれるので、本当にテキトーにWiiリモコンやヌンチャクを操作するだけで、楽器を演奏している気分になれちゃう。これはスゴイ。
複雑なルールもゲームオーバーもナシ。3歳になったばかりの息子も十分楽しめる作品でした。はたして、これはゲームなのか、それとも楽器なのか、非常にジャンル分けが難しい作品ですが、このようなゲームだかなんだかわからない新機軸の作品がリリースされるのは、"(テレビゲームの)遊びの幅が広がる"という意味では、いいことだと思います。
「もう少しゲームっぽい要素があればよかったのに」という声も聞きますし、実際ボクもそのように思いますけど、これはこれで『Wii Music』は良い作品なのでは? 逆にゲームっぽい要素を追加しちゃうと、"既存の音楽ゲーム"の枠に収まってしまいそうだし、この「なんだかよくわからない不思議なツール」という感覚が、逆にいいんじゃないかと。
たぶん、「もっとゲームっぽい要素が欲しい」という人は、自由すぎて何をすればいいのかわからない、ってカンジなんでしょうね。このツールをどう使うかはプレイヤー次第。創造性豊かな人ほど多いに楽しめるんじゃないでしょうか?
ライター経歴
ローリング内沢
1970年、東京生まれ。ライター、エディター、コラムニスト、ゲーム批評家。ゲーム情報誌『週刊ファミ通』、『ファミ通Wave』(ともに株式会社エンターブレイン)の編集者を経て、2000年よりフリーとして活動。得意分野はゲーム、クラブミュージック、グラフィックデザインなど。また趣味が高じて、クラブDJとしても暗躍中。
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