ローリング内沢のゲーム イズ ノット オーバー
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ステージ243:ニンテンドー3DS、同時発売タイトルレビュー!
ついに明日(2月26日(土))に発売となる、任天堂の新型携帯ゲーム機、"ニンテンドー3DS"! みなさんは予約しました? ボクというと予約ができなかったので、当日の朝、家電量販店に並ぶかどうか悩み中。たしか、Wii発売のときは、早朝に2〜3店舗まわってやっと買えたんだよなあ。今回もがんばって並べは買えるとは思うけど、この寒いなか朝から並ぶのもなあ……うーん。でも3DSは欲しいしなあ。
……とか言いながらも、じつはもう仕事でニンテンドー3DS本体と同時発売される8タイトルはプレイ済みだったり(笑)。いやはや、発売日まえのゲーム機やソフトをいち早く触れるのは、まさに役得ですね。この仕事やっててよかったなー、と思います(笑)。
というわけで、今回は購入の目安にしてもらえればと思い、ニンテンドー3DSと同時発売されるタイトルのレビューを行いますよ。で、2月26日(土)に発売される作品は以下の8本(順不同・価格はすべて税込)。
・『nintendogs + cats』(任天堂 4800円)
・『ウイニングイレブン 3DSoccer』(KONAMI 5800円)
・『コンバット オブ ジャイアント ダイナソー3D』(ユービーアイソフト 5040円)
・『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』(カプコン 4800円)
・『戦国無双 Chronicle』(コーエーテクモゲームス 6090円)
・『とびだす!パズルボブル 3D』(スクウェア・エニックス 4980円)
・『リッジレーサー 3D』(バンダイナムコゲームス 6090円)
・『レイトン教授と奇跡の仮面』(レベルファイブ 5980円)
任天堂の同時発売ソフトが1タイトルだけというのは、ちょいと意外ですよね。たしかWiiのときは4タイトルぐらいあったのにね。
まず、そんな任天堂の『nintendogs + cats』ですが、過去にニンテンドーDSでリリースされた『nintendogs』の3DSパワーアップバージョンとも言える内容。『トイ・プードル& newフレンズ』、『フレンチ・ブル& newフレンズ』、『柴& newフレンズ』の3パッケージが発売され、前作同様に犬(そして今回は猫)の品種がパッケージごとに異なります。
正直、システム的は前作とさほど大きく変わらないんですが、裸眼立体視や、すれちがい通信、ARカード、カメラ機能など、3DSのさまざまな機能を上手に"子犬(子猫)との触れ合いの楽しさ"として活かしている作りが素晴らしい。動物と一緒に暮らす臨場感がより昇華してます。前作にハマった人はチェックですよ。
サクサク行きますよ。続いて『ウイニングイレブン 3DSoccer』ですが、こちらは選手を後方から見下ろした第三者視点になったのが大きな変更点(設定で視点変更可能)。3Dになって、選手同士の距離感やボールの位置が明確になり、より臨場感のあるプレイが味わえるようになってます。視点がグルグルと目まぐるしく動くのは煩雑だけど慣れると心地よく楽しめると思います。
そして、『コンバット オブ ジャイアント ダイナソー3D』は、アクションゲームとしてはややシンプル。3Dを意識して作られたマップ構成や演出は良いんだけど、一本道のマップを進みながら、敵(恐竜)とバトルを繰り広げるだけなのは寂しい印象でした。
また、『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』は、すでに発売されている据え置きゲーム機版の『スーパーストIV』をギュッと凝縮したような作り。ローカル対戦&ネット対戦ともに"対戦システム"が充実してます。新要素の3Dモードは相手との距離感に慣れれば新鮮かつ迫力のあるバトルが楽しめるかと。画面タッチで手軽に必殺技が出せるのは初心者に嬉しい仕様でした。
早足ですが次々行きます。続いて『戦国無双 Chronicle』ですが、バッタバッタと敵をなぎ倒すプレイ感覚はこれまでの『無双』シリーズとさほど変わらず。ただ、仲間に指示出しをしながら、リアルタイムでプレイキャラを切り替えられるようになったので、リアルタイムシミュレーション的な醍醐味が味わえるようになり、より戦略性が増した印象でした。
そして、『とびだす!パズルボブル 3D』は、奥行き感のあるステージや立体視を活かした"ギミックバブル"などの演出はありますが、お世辞にもそれがゲームの直接的な醍醐味や面白さに繋がっていない印象も。とはいえ名作パズルだけにゲームシステムはほぼ完成されており、いつもどおり安心して遊べます。
で、『リッジレーサー 3D』は、むかしの『リッジレーサー』ファンの心をくすぐるような出来。過去コースが多く収録されていたり、1回転ドリフトが出来たりなど、原点回帰ともいえる内容。3Dならではの演出が上手に盛り込まれ、レースの爽快感や迫力を昇華させた作りも心地よいです。レースゲームと3Dは相性がいいなと感じた作品でした。
最後に、『レイトン教授と奇跡の仮面』ですが、シリーズを通して培われた遊びやすいインターフェイスや画面構成などはさすがの完成度。そして本作からアニメシーンが3Dになり、さらに"遺跡モード"や"乗馬モード"といった新要素も追加されアクション性もアップしてます。とはいえ、プレイ感覚はあまり変わらず安定した印象。3Dを活かしたナゾトキもあるけど、十分2Dでも楽しめる構成かなあ、といった感じでした。
と、一気に紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。どの作品も裸眼立体視(3D)を活かした演出やゲーム内容になってますけど、個人的にはまだまだ3DSの底力はこんなもんじゃないと思ってます。Wiiのときもそうでしたが、この手の新しいハードは開発に慣れるまでにそこそこ時間が掛かると思うんですよね。3Dの見せ方や、それに伴うゲーム構成などのノウハウもすぐに身に付くわけではないでしょうし。今回、同時発売タイトルのほとんどは、過去シリーズの続編や移植だったりするわけですが、開発が手慣れてくる1年後あたりから、「おっ!」と驚く新機軸のタイトルが出てくるのかもしれません。
そのようなことを含め、ニンテンドー3DSは、個人的には期待するハードのひとつ。なんとか発売日に手に入れられればと思ってます!
※写真は2010年9月29日(水)に千葉県・幕張メッセで開催された"任天堂カンファレンス2010"のときのもの。
【毎月、第2・第4金曜日更新】
ライター経歴
ローリング内沢
1970年、東京生まれ。ライター、エディター、コラムニスト、ゲーム批評家。ゲーム情報誌『週刊ファミ通』、『ファミ通Wave』(ともに株式会社エンターブレイン)の編集者を経て、2000年よりフリーとして活動。得意分野はゲーム、クラブミュージック、グラフィックデザインなど。また趣味が高じて、クラブDJとしても暗躍中。
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