Vol.60:見た目は「ゆるゆる」だけど中身は本格派のFPS『ペーパーマン』
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Vol.60:見た目は「ゆるゆる」だけど中身は本格派のFPS『ペーパーマン』
一人称視点シューティングゲーム(FPS)と言えば、パソコン用対戦ゲームでもっとも盛んなジャンル。『Quake』シリーズや『Unreal』、『カウンターストライク』、『サドンアタック』などなど、数え上げたらキリがないくらい大量に発売されている。しかも、最近この手のゲームは家庭用ゲーム機でも人気になっていて、Xbox 360では視点を3人称にした『Halo』や『Gears of War』シリーズが世界規模で大好評!!
だけど、これらのほとんどのゲームはヒジョーに男臭い雰囲気のゲームが多い(というか、ソレばっかり)。大部分が軍事モノかSFモノなのが現状だ。そりゃあゲームの内容が「対戦相手と銃で撃ち合う」ゲームだから、軍事&SFモノにせざるをえないのかもしれないけどねぇ。
そんな万年男祭りな対戦シューティングゲーム市場に一石を投じるタイトルが、今回紹介する『ペーパーマン』だ。ゲームの内容はFPSなんだけど、画面の見た目がこれまでのFPSとは大きく異なる。雰囲気はとてもかわいく、まるでファンタジーアクションゲームのよう。運営は『パンヤ』や『ラテール』でおなじみのゲームポット。
本作最大の特徴は、登場するキャラクターがすべて"紙"でできているところ。これがゲームタイトルにもなっているんだけど、ぺらぺらの紙のキャラクターが銃で撃ち合うFPSという変わりモノのゲーム。自分も敵も紙なので、前から観ると人物に見えるが、横から見ると単なる板のようにしか見えない。これは対戦中の当たり判定に大きく影響する。正面からは狙いやすいけど、横からだと板なのでほとんど当たり判定がない。そのため、弾丸が飛んできたらサッと90度向きを変えて、華麗に弾をかわすテクニックが使えるわけだ。映画『マトリックス』で主人公・ネオは身体を後方に反らして弾を避けていたけど、『ペーパーマン』では左右回転。反らす方向こそ違うものの、似たようなカッコイイ"避け"が可能なんですね。
この他にも"紙のキャラクター"を使ったいくつものオリジナル要素が取り入れられている。例えば風や火に触れたとき。キャラクターは紙なので、風が吹くとすごい勢いで飛ばされてしまう。細心の注意を払わなければならないのは、ゲーム内アイテムの"エアーボム"。これは爆発するとあたり一面に風が発生し、それを受けたキャラクターは身動きが取れなくなってしまうのだ。もうひとつの注意事項"火"は風以上に厄介。紙は火に接触するとアッという間に燃えてしまうため、火炎放射器などの武器には気をつけなければならないのだ。
見た目がかわいいのも『ペーパーマン』の特徴。キャラクターはアニメのようだし、着せ替えアイテムでコスチュームを変更することも可能。衣装アイテムのなかには、対戦とは不釣合いなメイドっぽい衣装や、ドハデな衣装もラインアップされている。しかし、本作において「そんな目立つ衣装じゃ狙われちゃうよ!」なんて気を使うのはナンセンスなのかもしれない。好きな衣装で戦う、これが重要。やっぱりゲームは本人が楽しめなくちゃね。
さらに、キャラクターボイスに人気声優を起用しているのも大きい。いままでのFPSでは、声優さんはあまりクローズアップされる要素ではなかったけど、『ペーパーマン』ではキチンと注力してあります! "萌え系FPS"とでも言うのだろうか、今後新しいジャンルとして確立されるのかもしれない。
このように、これまでのFPSとは違うポイントを抑えまくってる本作だから、集まってくるファン層も従来のFPSファンとは若干異なっているみたい。もちろん、多くのFPSを遊んできた猛者も多いが、それ以外に「『ペーパーマン』からFSPを始めました〜♪」なんていうビギナーの方々もたくさんいるようだ。いままでFPSには興味はあるけど、まだ遊んだ経験がない……そんな人には最適のゲームっすよ!
12月11日(木)18:00〜、ついに『ペーパーマン』のオープンβテストが開始された! ワーパチパチ! と思ったら、ものすごいアクセス数だったらしく、一時期サーバー障害が発生していた。おそらく、予想を上回る数のプレイヤーがどどーっと押しかけてきたからでしょう。そりゃぁねぇ、FPSファンとファンシーゲームファンと声優ファンが一堂に介するわけだから、とんでもない人数が集りますよ。対戦ゲームは人が少ないとゲームとして成り立たないけれども、『ペーパーマン』については問題ナッシング!
ちょうどいいタイミングの記事なのでイベントの紹介もしておきまーす。今週末の12月14日(日)、神奈川県のパシフィコ横浜にてゲームポットが毎年年末に行なっているオフラインイベント「ゲームポットフェスタ2008」が開催されるぞ。入場料は無料で、10:00から20:00まで。
イベントは「ゲームポットファンのお祭り」といった感じ。ステージではトークショウや対戦大会などが連続して行なわれているので、ふらっと遊びに来るだけでも楽しいはず。ワタクシももちろん遊びに行きます。個人的に注目しているのは、10:45からの「トキメキファンタジー ラテール 榊原ゆいさん」のミニライブと、17:15からの「疾走、ヤンキー魂 串田アキラさんライブ」。この他にも、どこかで登場する江頭2:50も観ておきたい。時間がある読者のみなさんも、パシフィコ横浜へ行ってみよ〜!(入場時には並ぶ恐れがあるのでDSとかPSPを持って行ったほうがいいかも)
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ライター経歴
佐藤ポン
1972年、神奈川生まれの千葉育ち。パソコンゲームが大好きなフリーランスライター。アスキー、エンターブレインでパソコン誌『TECH Win』の編集者として記事制作に携わった後、2001年にフリーランスとなる。パソコンゲーム以外の趣味はマウンテンバイクとツーリング。ヒマさえあればいろいろなMMOを遊んでいる渡り鳥プレイヤー。
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