ローリング内沢のゲーム イズ ノット オーバー
- Game is not Over -
ステージ12:携帯ゲーム機はどこまで多機能化する?
最近の携帯電話の性能ってスゴイ! いやね、十数年まえに肩掛けタイプのバカでかい携帯電話(ショルダーホン)を使ったことのあるボクからしてみれば、その性能の進化って目を見張るものがあるんですよ。当時と較べれば、携帯電話本体の大きさもかなり小さくなったし、電話機能以外にもメール、カメラ、ゲーム、音楽再生、テレビ、財布、鍵などの機能が満載でしょ。そのうち洗濯機や掃除機などの機能も付くんじゃないか? ってぐらいの多機能ですよ。それらの機能をみんながみんなキチンと使いこなせているかはどうかは疑問だけど……。
多機能といえば、最近の携帯ゲーム機もそうですよね。PSP(プレイステーションポータブル)本体のOS(システムソフトウェア)が、2005年7月27日からバージョンアップされ、新機能としてPC向けのインターネットサイトが見られるブラウザが搭載されたっていうじゃないですか。屋外のアクセスポイントや自宅の無線LAN環境を利用してインターネットにアクセスでき、ホームページの閲覧、Webメールの使用、掲示板への書き込み、ネットオークションへの出品&入札も可能になったそうで。
さらに、MPEG4やAVC形式の動画ファイルや、MP4、WAVEなどの音楽データなど扱えるファイルの種類も増えたんだとか。
この機能によってですね、PSPは、ゲームソフト、映像、音楽ソフトに並ぶ、さらなるコンテンツを獲得したわけですよ。ときにはゲーム(遊び)、ときにはネットサーフィン(仕事)など、いつでもどこでも活用できるモバイルギアに進化したというわけ。
またですね、任天堂の携帯ゲーム機も同様に多機能化してますよね。こちらは、携帯ゲーム機本体の性能がアップして多機能化に繋がったのではなく、対応ソフトによって携帯ゲーム機がさまざまなツールに変化するというカタチ。
たとえばですよ、ゲームボーイミクロ、ゲームボーイアドバンスSP、ニンテンドーDSの対応ソフトとして、2005年9月13日にネット販売のみで発売される『PLAY-YAN micro』(プレイヤン ミクロ)を使えば、携帯ゲーム機がMP3プレーヤー&ムービープレーヤーになっちゃうし、また『DS楽引辞典』を使えば、ニンテンドーDSが電子辞書になっちゃう……。
電話以外の機能も満載……という携帯電話と同様に、最近の携帯ゲーム機はインターネットにアクセスできたり、音楽&ムービープレイヤーになったり、電子辞書になったりと、本来の"ゲームで遊ぶ"という以外の機能が増えてきているんです。そのうち携帯ゲーム機で電話ができるようになったら(そんなことはまずないと思うけど)、携帯電話と携帯ゲーム機の差ってなくなっちゃいますよね。
携帯電話、携帯ゲーム機ともども、はたしていったい、今後どのような進化を遂げるんでしょうね。その行く末が非常に楽しみだったり。
ライター経歴
ローリング内沢
1970年、東京生まれ。ライター、エディター、コラムニスト、ゲーム批評家。ゲーム情報誌『週刊ファミ通』、『ファミ通Wave』(ともに株式会社エンターブレイン)の編集者を経て、2000年よりフリーとして活動。得意分野はゲーム、クラブミュージック、グラフィックデザインなど。また趣味が高じて、クラブDJとしても暗躍中。
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