ローリング内沢のゲーム イズ ノット オーバー
- Game is not Over -
ステージ69:あの名作パズルゲーム『グンペイ』が再生(リバース)!
みなさんは、横井軍平さんってご存じですか?
古くは任天堂の"ゲーム&ウォッチ"シリーズや、ファミコンの光線銃やロボット、はたまたゲームボーイやバーチャルボーイなどを手掛けたクリエイターさんです。
ちなみに、ファミコンなどで使用されている、あの十字ボタンを発明したのも横井さんなんですよ。
1996年まで任天堂に務めたのち、同年にご自身で株式会社コトという会社を設立。しかしその翌年の1997年10月4日に交通事故に遭い、亨年56歳という若さでこの世を去りました。
そんな、ゲーム業界に多大なる功績を残した故・横井さんが発案し、ワンダースワン(1999年にバンダイから発売された携帯ゲーム機。知ってる?)用のソフトとして、ハードと同時に発売されたのが、パズルゲームの『グンペイ』です。もちろん、そのゲームタイトルの由来は横井さんのお名前から来ています。
画面の下からせり上がってくるパネル(線)を上下に移動させて、その線を左右の壁に繋げるだけ、という簡単なルール。なのにすごく奥が深いゲームなんですよ。
その『グンペイ』をニンテンドーDS版としてリメイク(というかパワーアップ)させたのが、『音をつなごう!グンペイりば?す♪』(ニンテンドーDS バンダイナムコゲームス 10月19日発売 3990円【税込】)という作品。
基本的なルールはオリジナルの『グンペイ』と同じなんですけど、ニンテンドーDS版はタッチペンによる操作ができるのが特徴(もちろん十字ボタンでも操作可)でして、直感的かつ心地よいプレイ感覚で遊べます。さらには、さまざなま新モードやおまけ要素なども追加されているんです。
じつは、この『グンペイりば?す♪』のエグゼクティブプロデューサーは、キューエンタテインメントの水口哲也さん。水口さんと言えば、『スペースチャンネル5』、『Rez』、『ルミネス』、『Every Extend Extra』など、音にこだわった作品が多いのが特徴ですけど、もちろんこの『グンペイりば?す♪』もしかり。
カーソルを移動させたり、パネル(線)を消したりすることで、さまざまな音を鳴らすことができるのですが、上手にプレイすればゲームのBGMに合わせて、自分で音を奏でる(演奏する)なんて遊び方もできちゃう。
さらに、驚きなのがおまけ要素の充実さ。"音のおもちゃばこ"というモードがすごくて、なんと自分で曲作りが楽しめるんです。これが市販のちょっとしたリズムマシンも顔負けの出来なんですよ。音楽的な知識がなくても大丈夫。タッチペンで画面を適当に触るだけで、それなりの曲を作ることができちゃいます(ホントに!)。
これだけでも十分遊べちゃうのがスゴイ。というかこの"音のおもちゃばこ"だけ別に発売してもいいくらいの完成度。
とまあ、ボクのような音楽好きはもちろんですけど、さらにはパズルゲーム好きならハマること間違いなしの1本。ニンテンドーDSを買ったばかり、というライトユーザーにもオススメです。
ちなみに、この秋、PSP版として『グンペイリバース』(PSP バンダイナムコゲームス 発売未定 価格未定)という作品も発売予定。こちらは、ニンテンドーDS版とはちょっと違ったテイストになっています(こちらは、またこんど機会があれば紹介しますね)。
どちらも、ハマる作品ですので、気になる人はご自身の好みや所有ゲーム機に合わせてチョイスしてくださいな。
ライター経歴
ローリング内沢
1970年、東京生まれ。ライター、エディター、コラムニスト、ゲーム批評家。ゲーム情報誌『週刊ファミ通』、『ファミ通Wave』(ともに株式会社エンターブレイン)の編集者を経て、2000年よりフリーとして活動。得意分野はゲーム、クラブミュージック、グラフィックデザインなど。また趣味が高じて、クラブDJとしても暗躍中。
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